介護ロボットONLINEにて記事を寄稿しました。
約十年間、介護業界で情報収集してきた方法をご説明しております。
まだまだ書きたいことがあるので、あと何回か続く予定です。
お読みいただけると幸いです。
介護ロボットONLINEにて記事を寄稿しました。
約十年間、介護業界で情報収集してきた方法をご説明しております。
まだまだ書きたいことがあるので、あと何回か続く予定です。
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日々、ご家族の介護をされている方は、ひとりで抱え込むことなく、できるだけ多くの協力者をつくって、負担を分担していきましょう。そのために、今までBOCCOやネットワークカメラの記事を書いてご紹介させていただきました。
PLANEX ネットワークカメラ 【スマカメ パン・チルト】 パン・チルト・暗視撮影・音声双方向対応 CS-QR30
ネットワークカメラはこちらから連絡をとれますし、BOCCOは介護が必要な方からも、こちらからも双方向で連絡することができます。今回は、介護が必要な方から連絡するためのガジェットとして、 AWS IoT エンタープライズボタンをご紹介したいと思います。
ボタンを押すことで、メールやSMS(ショートメッセージ)、独自の処理を行うことができます。一人への連絡ではメールやSMSで良いですが、家族みんなに連絡したいとなれば、LINEのグループへメッセージを送れるようになれば、効果的です。
今回は、IFTTTを利用しLINEにメッセージを送ってみましょう。
IFTTTのサイトに行き、以下の手順で、WebHookをトリガーとして、LINEメッセージを送る設定を行います。
新しいAppletを作っていきます。トリガーとなる「this」をクリックします。
「Webhooks」を選択します。
トリガーはひとつしかないので、「Receive a web request」を選択します。
イベント名をつけます。今回は母が使うのを想定し、「mother_pressed」という名前にしました。
これで「this」は完了です。次はアクションとなる「that」をクリックします。
「LINE」を選択します。
こちらもひとつしかにので、「Send message」を選択します。
選択すると、以下のような画面が表示されます。
「Recipient」に「LINE Notify」を追加しているグループを選択します。
今回は「家族」というグループを選択し、「母さんがIoTボタンを押したよ」というメッセージにしてみました。
(背景色がいきなり変わってますが、これは後から編集で行ったためです。)
LINEとIFTTTの連携はこちらの記事などを参考にしました。
最後に「Finish」をクリックします。
ここまででIFTTTは完成していますので、テストしてみましょう。
Webhooksの画面を開き、右上の「Documentation」をクリックします。
そうすると、keyやHttpレクエストのURLが表示されます。
URLの{event}は先ほど設定した「mother_pressed」になります。
ブラウザからURLをたたいてみて、LINEにメッセージが来たら成功です。
こちらのサイトを参考に設定を行います。
ただ、今回はこちらのサイトのようにSMSではなく、Lambdaを実行させます。
そして、肝心のLambdaの処理は、GetでHttpリクエストを行うだけです。
この部分、プログラミングが必要となりますが、こちらの方をお手本に、URL部分を先のLINEでテストしたURLに変えます。
実際の動画がこちらになります。
いかがでしたでしょうか。Lamdbaのプログラミングさえ書ければ色々なことが可能です。また、IFTTTを使うことで、そのハードルも下げられます。
AWS IoT エンタープライズボタンはBOCCOと違い、電源も不要なため、コンセントがない場所でも使用することが可能です。(Amazonの説明を見る限り2000回まで使用可能なようです。)体が不自由な方でも、ボタンを押すことができれば連絡をとる手段ができるので、有効ではないかと思います。
介護エンジニアとして、AWS IoT エンタープライズボタンを介護への活用を今後も考えていきます!
近年、認知症によるひとり歩き(徘徊)が社会問題になっています。
警察庁によると、認知症またはその疑いによる行方不明者が、年間で1万5千人以上存在すると報告されています(*)。また近年では、ひとり歩き中の高齢者が電車にはねられ死亡し、鉄道会社側が家族に損害賠償を求めた例も記憶に新しいです。
*参考:警察庁「平成 28年における行方不明者の状況」
そのような社会問題に対して、さまざまな取り組みがなされ始めています。
認知症ひとり歩きによる事故や行方不明者の増加を防止するため、現在、さまざまな市町村、企業、大学で見守りサービスの実証実験を行っています。それらの見守りサービスの、基本的な仕組みは以下のとおりです。
1.介護者はスマホに専用アプリをインストールし、タグ(ビーコン)を登録する。
2.高齢者にタグを持たせる(靴底にタグをつけるようなことも。)
3.街中にあるタグ感知器が高齢者のタグを感知し、タグの位置情報をサーバーに送る
4.街中にいるボランティアのスマホ(あらかじめ専用アプリをインストール済み)もタグを感知し、タグの位置情報をサーバーに送る
5.サーバーから介護者のスマホに高齢者の居場所を通知する
こうした取り組みは、認知症者の増加にともなって、今後全国に広がっていくと考えられます。しかし、現時点ではまだ実証実験段階ということもあり、実際に活用するにはもう少し時間がかかりそうです。
この見守りサービスと同様の仕組みをもっているのが、実は今回ご紹介する「紛失防止タグ」なのです。
紛失防止タグとは、スマホや財布、鍵などにつけておくことで万が一落としたとしても発見率を上げてくれる画期的な製品です。
どういう仕組みかというと、紛失防止タグとスマホがBluetoothなどで接続されており、落とした際にスマホとタグの距離が一定以上離れた場合に通知してくれるというものが一般的です。
私が実際に使っているのは、「MAMORIO」という製品です。
ヨドバシ.comやAmazonでいますぐ購入可能です。
落し物 忘れ物 紛失防止タグ MAMORIO BLACK マモリオ ブラック 世界最小クラス 重量3g
一般的な鍵より小さいMAMORIO
ちなみに以前は「TrackR」という製品を試してみました。
TrackR bravo Item Tracker ブラボーアイテムトラッカー シルバー[並行輸入品]
さきほどの仕組みのとおり、この製品はアプリを使っているユーザーや感知器が多ければ多いほど見守りの目が増えることとなるため、見つけられる可能性が高くなります。
また、MAMORIOはAmazon Launchpadというスタートアップ商品扱うカテゴリでランキング大賞2017に選べれており、大手鉄道会社や商業施設等にMAMORIO Spotと呼ばれる感知機器の導入実績があります。
介護を実際にしている場合、突発的な対応は日常的に発生します。たとえば、スーパーに要介護者と出かけた際に、トイレに寄ろうとしたが、バリアフリー化したトイレがなかったために、車いすを離れたところに置いたら、車椅子を紛失したことが実際ありました。
今なら、車いすにも紛失防止タグをつけていたら防止できていたかもしれません。
MAMORIOではできませんが、他製品(TrackRなど)でスマホでの操作により、タグから音を鳴らせる機能があります。例えば、転倒しそうになっている要介護者を補助するために、そのとき手にしていたものに意識がいかなく、気がつけば先ほどもっていたものはどこに置いたか忘れることが私にはありました。
そのとき、持っていたものにタグがついていたら、音を鳴らし探せていたかもしれません。
見守りサービスの代替として、紛失防止タグを家族の靴や上着などに着けておけば、見守りの役割を果たしてくれるかも知れません。
小さいサイズのため、いろんなものにつけられる
私は鍵につけて使っています。サイズが小さいので違和感なく持ち運べます。
MAMORIOのアプリ画面
Bluetooth接続が途切れるときがある。
スマホとBluetooth接続する製品はよくあり、イヤホンなどは普及していると思いますが、環境やスマホとの相性により、なかなか接続できなかったりすることも多く、MAMORIOが近くにあるのにもかかわらず、「近くにありますか?」という通知がくることも多々ありました。Bluetoothイヤホンでたまに音とびするのも困りますが、MAMORIOの場合は、近くにあるのに、たびたび通知が来ることがあり、そうなると結果的に信用しなくなり、本当に紛失したときの通知も見逃してしまう恐れがあります。
近くに会っても、「近くにありますか?」と聞いてくる
アプリがいつのまにか終了していることがある。
スマホ上のアプリはバックグラウンドで絶えず起動し、タグとBluetoothで通信を行っています。そのため、スマホによっては数時間たつと、メモリが圧迫したためなのか、いつのまにかアプリが終了していることがありました。紛失した際に、数時間前の位置情報しかなく、それが紛失したときの最後の状態なのか、紛失する前のアプリが終了したときの状態なのか判断ができなくなります。
電池交換のタイミングがわからない。
「バッテリー診断」という機能はありますが、私が試した限りでは表示されたことがありません(これも前述のBluetoothの接続相性?)。バッテリー交換は、MAMORIOがBluetoothを発信しているかどうかで判断しているので、遠距離介護の場合だと、要介護者が持っているMAMORIOの状態を把握することができません。私が使った経験上だと8ヶ月ほどで電池がきれました。
私の結論としては、現状見守りサービスの代替としては使えません。Bluetooth接続が途切れるときがある」「アプリがいつのまにか終了していることがある」というデメリットは見守りとしては致命的だと考えるためです。また、モノならともかく、見守り対象はヒトであるため、動くとさらに「Bluetooth接続が途切れるときがある」可能性も高いです。
ただ、紛失防止としては使えそうです。デメリットであげた、「Bluetooth接続が途切れるときがある」「アプリがいつのまにか終了していることがある」というのは、タグと自分のスマホの関係でのことで、MAMORIO Spotのような感知機器が公共機関にひろまっていけば、そこから自分のスマホに教えてくれる機能は大変便利です。
まだまだ使い勝手が良いとは言い切れず、正直お守りのような感覚となっているのが正直なところです。ただ、いろんなところで実証実験を行い、精度が向上していけば、ユーザー数や感知器の設置が増え、見守りや紛失防止に役立てられるはずです。まずは紛失防止として、使ってみてはいかがでしょうか。
随分暖かくなってきましたが、まだまだ寒い日もありエアコンなどの暖房器具を使う機会も多いと思います。私はガスファンヒーターを愛用しています。エアコンとガスファンヒーターのコスト比較のサイトなどを見ると、ランニングコストとしてはエアコンの方が良いようですが、圧倒的に暖かくなるスピードはガスファンヒーターの方が上ですし、乾燥もしくにいように思います。高齢者は乾燥しやすいので、ガスファンヒーターを使うのも良いかもしれませn。
外出先から戻る前に遠隔で自宅の暖房器具をつけて部屋を暖かくしておくといったケースは昔から聞きますが、最近のスマートリモコンと呼ばれる製品により、より身近になってきたように思います。
LinkJapan eRemote mini IoTリモコン 家でも外からでもいつでもスマホで自宅の家電を操作 【AmazonAlexa対応製品】 MINI
ラトックシステム スマート家電コントローラ スマホで家電をコントロール 外出先からいつでも自宅の家電製品を遠隔操作できる 【AmazonAlexa対応製品】 RS-WFIREX3
スマート学習リモコン sRemo-R (エスリモアール) 【GoogleHome,AmazonAlexa対応】 (シルバー)
エアコンにはリモコンがついていますが、リモコンからエアコンには赤外線で通知して操作をしています。スマートリモコンも赤外線によりエアコンやテレビなどの操作をしています。また、これらの製品はAmazonEchoや GoogleHomeなどのスマートスピーカーと連携することで、声で操作が可能です。
ガスファンヒーターにはあまりリモコン付きの製品はありません。リモコンがあっても、停止や温度調整だけで、開始をすることができません。これは安全面を考慮しているためのようです。しかし、寒い朝の布団の中からや、ハンズフリーでの声で、ガスファンヒーターをつけれるようになれば、便利になるのではないでしょうか。
ただし、あくまで自己責任です。
SwitchBotという、ボタンを押すという機能に特化したデバイスがあります。
【2個セット】Glappy / Switch Bot|ボタンを押してくれる超小型指ロボット (ワイヤレス / スイッチボット)
SwitBot単体ではスマホからBlueToothにより操作となりますが、SwitchLinkを使えば、外出先からスマホで自宅のSwitchBotを操作することが可能です。
付属の両面テープでSwitchBotをガスファンヒーターに取り付けます。
アプリをスマホにインストールします。「ガスボット」という名前にしました。
(後述のAmazonEchoとGoogleHomeとの連携もしています。)
スマホから操作してみます。
これで外出先から操作することは出来ましたが、布団の中から声で操作もしたいので、スマートスピーカーと連携させます。
まずはAmazonEchoから。
GoogleHomeでも。
なぜかうまくいきません。仕方がないので、名前を変えてみました。
ここでの名前はGoogleHomeでの名前となるので、ここで変更したからといて、AmazonEchoの方の名前は変わりません。
今度はうまくいきました。なんどやっても「ガスボット」では成功しませんでした。
AmazonEchoもGoogleHomeも、うまくいくときは何度やってもうまくいきますが、そうではないときはずっと失敗で、実用的かといわれると疑問を持ちました。
もちろんガスファンヒーター以外の照明のボタンなどでも使用可能です。ただし、どんなボタンで可能かといわれると、そうではありません。私はもともと洗濯機につけようと思っていました。洗濯機は結構騒音もしますし、夜などにすると近所迷惑となるので、昼に会社から操作しようとしましたが、やわらかいタイプ(「ポチッ」ではなく「ペチャッ」)のボタンでは使用できませんでした。
ただボタンを押すということだけなのに、遠距離介護や会社にいるため、どうしてもできないというケースもあるのではないでしょうか。可能性は感じるので、もっとより良い活用法を考えていきたいと思います。
LINEはClova WAVEというスマートスピーカー(スマスピ)を以前から販売していますが、2017/12/13からClova friendsも販売が開始されました。Clova WAVEは以前に記事にしましたが、今回はClova Friendsについて介護への活用を考えてみたいと思います。
Friendsは熊と鳥をモチーフとしたデザインをしています。今までのスマスピはあくまでスピーカーという立ち位置からか、あまりこういった可愛いデザインのものは見られませんでした。個人的にはコミュニケーションロボットのように、人型にしたほうが親しみやすくなるし、家庭をターゲットにしているスマスピはデザインも重要になると考えています。
今回、私は熊型のブラウンを購入しました。
Google HomeとGoogle Home miniやAmazon EchoとEcho dotのような、いわゆる価格を抑えた廉価版は存在します。しかし、friendsはそういった、単なる廉価版の位置づけではないように思います。確かにFriendsにしても、他と同様、スピーカーの性能が劣っているなどはありますが、WAVEで出来ないことが出来る機能があります。それがLINE無料通話の発信です。
無料通話のために設定は簡単です。アプリから設定を行います。
LINEアイコンを押下します。
無料通話を使用すると設定します。
発信する友達を追加し、その友達の呼び名を設定します。Friendsへは「だれだれに電話して」という事になるので、その際の呼び名を設定することになります。
実際に私も友達にLINE電話をしてみました。スマスピは電話と違って、すぐ近くで話すわけではないので、受けて側からは、ちょっと遠くから話されているように感じるとのことでした。かける側は全く問題感じませんし、電話を持っているわけではないので、なにか他のことをしながら話すことができるのがすごい便利でした。やはりスマスピの最大の利点は手がフリーになることです。手がフリーとなるので、高齢者の介助をしながら、声で連絡をかけたり、なにか調べたり、音楽をかけたりなどのことが出来ることは最大の利点です。介助している最中にスマホで電話したり、何かを調べたりなどはなかなか厳しいものがあります。
私はネットワークカメラでの見守りは有効であると考えており、実際に複数台を使っています。
最近のネットワークカメラはスピーカーやマイクを内蔵しており、双方向で会話が可能です。ただ、やはりカメラということで、寝室やトイレなど、プライベートな空間に置くのは、さすがに家族であっても抵抗があるものです。そこでFriendsのような会話ができるスマスピを置いてはどうでしょうか。スマスピであれば、言葉さえしゃべることができれば、それこそ寝たきりの方でも外部に連絡することが出来ます。また、トイレで高齢者の介助中に助けが欲しいときも、介助で手がふさがっていても、声で呼ぶことが可能となります。
LINE無料通話ができますが、現状発信するだけで、着信はできません。ただ、今後対応予定とのことで期待したいと思います。
スマスピは手がフリーな状態で使えること、また外部と連絡できることで介護への活用が期待できると考えています。価格もセールが頻繁にやっていますし、安価に手に入れやすいと思います。是非一度使ってみることをおすすめします。
以前の記事にも記載しましたが、Google Homeを新規に追加する場合、設置場所にダイニングルームなどを選択します。これは明確に家庭に入り込む狙いだと考えます。
Google Home miniであれば価格も6千円(税別)なので、各部屋に置くことも現実的ではないでしょうか。特に2017/12/03現在、楽天やビッグカメラ、ツクモなどでは半額セールにより3千円(税別)となっています。
各部屋にあることで、例えばトイレで、または緊急時に助けを呼べば、各部屋のGoogle Homeからその旨を流すことができれば、介護にも役立つことは容易に想像できます。その機能が「ブロードキャスト」です。
ブロードキャスト機能はいずれ日本でも対応するとは思いますが、現状日本では使用することができません。しかし、複数のGoogle Homeに一斉に音楽を鳴らす、マルチルームグループ機能は日本でも機能するため、この機能で代替することを考えてみました。
マルチルームグループ機能自体はGoogle Play Music上の音楽ファイルをあらかじめ設定したグループに同時に再生する機能です。
Google Play Musicは、Amazon MusicやLine Musicなどと同様、月額定額制の聞き放題の音楽ストリーミングサービスとしてご存知の方も多いことと思います。しかし、Google Play Musicは月額契約をしなくても、クラウド上に最大 50,000 曲まで自分の音楽ファイルをアップロードする機能を使用することができます。windows付属のボイスレコーダーや、スマホのアプリなどで、「助けて!早く来て!」と録音し、MP3などのファイルを作成します。サポートしているファイル形式はこちらをご覧ください。
Google Paly Musicの音楽をGoogle Homeで再生する際は、ファイルごとでは再生できません。プレイリストを作り、そのプレイリストに音楽ファイルを追加し、Google Homeではそのプレイリスト名を指定することになります。今回は「SOS」というプレイリストにしてみました。
アプリからグループを作成し、機能してほしいGoogle Homeを追加します。今回は「ホームグループ」という名前にしてみました。
ちょっとわかりにくいのですが、「ねぇ グーグル ホームグループでSOSをかけて」と言い、別のGoogle Home miniから録音した「誰か来てー 早く」と流れています。
個人的には、スマートスピーカーは一般的に普及していき、2,3年後にはひとりひとつ、または一部屋にひとつあるという状況が現実になると考えています。高齢者向けのサービスなど、介護にも役立つ便利なツールとなるはずです。