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【ミニPCで】遠距離の親とテレビでビデオ通話したり知りたい情報を見せたりする

遠距離の親とテレビでビデオ通話したり知りたい情報を見せたりする

EchoShowでのビデオ通話だと情報共有に限界がある

本ブログでは今までもEchoShowを使ったビデオ通話など、見守りについての記事を書いてきました。EchoShowは「呼びかけ」を使うことで、相手側は何も操作する必要なく強制的にビデオ通話する機能があり、この機能をいつも使っています。

 

ただ、EchoShowでしたいことを全部できるかというとそうではなく、特に以下の点について解決できませんでした。

  • モニターが小さい
  • 画面共有ができない

 

EchoShowはモニターの大きさが数種類ありますが、一番大きいのは15インチです。15インチが出るまでは10インチが最高で、15インチは壁掛けを想定されています。壁掛けにするとなると大掛かりだし、壁掛けをしないとなかなかの大きさで、置き場所を選びます。10インチは置き場所には困らない程度の大きさですが、当然その分小さいので老眼の高齢者には厳しいです。

 

ZoomやGoogle Meetでは基本的な機能である、画面共有もEcho Showでは出来ません。ビデオ通話をしていて、どこかのサイトなどを見せながら話したいと思っても出来ず、これはかなりストレスを感じていました。

 

私の見守り要件

まとめると私が求める見守りに必要な要件は以下のようです。

 

  • 高齢者側は何も操作しなくて良い
  • モニターのサイズは大きいに越したことがない
  • モニターを別途置く場所を確保しなくても良い
  • 画面共有が出来る

 

リビングの中心にあるテレビを活用

今まで、ネットワークカメラやEhoShowを活用した見守りをしていましたが、単体の既製品だとこの要件を満たすことはできないため、自分でつくろうと考えました。ただし、当然ながらハードウェアから自作するようなスキルはないので、いくつかの製品を組み合わせることにしました。

 

要件の中の以下の2つが一番困りましたが、テレビを活用することにしました。

  • モニターのサイズは大きいに越したことがない
  • モニターを別途置く場所を確保しなくても良い

 

多くの家庭でテレビはリビングの中心にあります。「テレビを見る」という行為は今までの生活と同様の自然な行為です。新たなハードウェアを設置する必要がないので、場所を確保する必要もありません。また、最近のテレビは40インチ、50インチが一般的で、サイズ的にも良さそうです。

 

テレビにミニPCをつける

テレビをモニターにすると決めたら、テレビをPC化するために、最近人気のミニPCをつけることにしました。少し前にスティック型PCをテレビにつけるのが流行りましたが、調べてみるともうスティック型PCは廃れ気味で、現在はミニPCが流行っているようです。私自身もコロナ禍であまり外出先でPCを使う必要性も少なくなったため、自宅用のPCもミニPCを以前買っており、コスパがかなり良いのを実感していました。

 

そこまで性能は必要ないですが、どの程度が良いかわからなかったため、自宅でつかっていた、MINISFORUMというメーカーの4万円台だった「MINISFORUM UM350」を購入して、実家テレビにHDMIでつなぎました。

 

 

ビデオ通話をするためにはウェブカメラが必要なので、ロジクールWebカメラをこのミニPCにつなぎました。

 

 

テレビの入力切替はSwitchbotハブミニで

これでテレビをPC化できましたが、PCの画面を見せるには、テレビを入力切替してHDMIと接続されているデバイスを選択する必要があります。テレビの操作をするには赤外線リモコンで行うことにしました。

IoTでスマートホーム!という流れがあり、この赤外線リモコンは様々なメーカーから出ていますが、今一番良さげだった、Switchbot製を使うことにしました。

 

 

テレビ切り替え前の音声通知をBoccoで

これでテレビが消えてても操作して、テレビでミニPCの画面を表示させることができました。ただ、いきなりテレビを切り替えると高齢者側がびっくりしてしまうので、その前に音声で通知することにしました。

「音声」だからそれこそAlexaでなんとかしようとしましたが、AlexaはPush型の音声通知が出来ません。「アレクサ、お知らせある?」と聞かないといけないPull型の音声通知しかできません。

そこで以前から使っていたBoccoを使うことにしました。

 

後でご紹介する動画では最新型のBocco emoを使っています。

 

BOCCO emo

BOCCO emo

  • ユカイ
Amazon

 

画面共有はGoogle Meetで

ウェブ会議ツールはZoomやGoogle Meet、Discordなどいろいろとありますが、1on1で時間制限が実質ない&もともと親にもGoogleアカウントを作っていたことから、Google Meetを使うことにしました。

apps.google.com

 

高齢者側の操作はchromeリモートデスクトップ

要件の「高齢者側は何も操作しなくて良い」を実現するため、Google Meetに参加する操作は、こちらからchromeリモートデスクトップでミニPCに入り操作することにしました。

support.google.com

 

手順が多すぎてつらい

手順が多い

ここまでの操作をまとめると上記の通り、すごく手順が多くなりました。そこで5.6の部分をスプレッドシートからGoogle Apps ScriptでAPIをたたくことにより自動化させました。

スプレッドシートから機能させる

これで手順は若干楽になりました(手順的にはあまり少なくなってないですが、スマホではなくすべてPCで操作出来るようになったため)

 

手順を少なく

 

実際の動作を動画で

完成した様子が以下の動画になります。

youtu.be

 

ヒーローズ・リーグで賞をいただきました!

ヒーローズ・リーグというものづくりのコンテストに今回の内容を応募しました。

heroes-league.net

 

 

 

 

protopedia.net

 

まとめ

テレビにミニPCをつけるのは我ながらいいアイディアだと思っています。ミニPCなので今までのEchoShowとが違って、なんとでも自分の好きなように使えるという制御性があるので、ここからいろんな発展もできそうです。

年末年始に帰省する方、ミニPCとウェブカメラを実家のテレビにつけてみてはいかがでしょうか。