介護×IoT

IT,IoTによる具体的な(在宅)介護への活用方法を発信!

Echo Show(エコーショー)またはEcho Spot(エコースポット)で遠距離介護している両親とビデオ電話をする

Echo Show(エコーショー)/Echo Spot(エコースポット)とは

モニターが付いたスマートスピーカーです。

Echo Showは10インチの四角いモニター、Echo Spotは2.5インチの丸いモニターが付いています。

モニターが付いたことで、今までの音声だけの表現よりも、多くの表現ができるようになっています。

 

 

 

VUIの本質はあくまで音声

スマートスピーカーのような、音声で情報をやりとりすることをVUIと呼びます。

Voice User Interfaceの略で、それに対して、今までの画面を介してのやりとりは、GUI(Graphical User Interface)と呼ばれています。

モニターはついていますが、モニターを指で操作するのが主ではなく、

あくまで操作は音声で行い、その結果の表現をモニターで表示するような使い方が主流です。

 

Echo Show(エコーショー)またはEcho Spot(エコースポット)でビデオ電話

Echo ShowまたはEcho Spotはビデオ電話が可能です。

そのため、遠距離の実家にEcho ShowまたはEcho Spotを配置し、ご自分はスマホのAlexaアプリから行います。

もちろん、ご自分もEcho ShowまたはEcho Spotでビデオ通話を行うことも可能ですが、外出時での利用や、特にEcho Showは27,980と高額のため、まずはスマホでご利用されればと思います。

前述したように、Echo Showは10インチ、Echo Spotは2.5インチであるため、高齢者が使うことを考えると、大きいEcho Showの方がおすすめです。

f:id:ayanokouji777:20190120111133j:plain

Echo Show(エコーショー)

 

Alexaアプリからの方法

電話をかける方がEchoの場合は、「アレクサ、***(デバイスの名前。例えば「実家リビング」)に電話して。」と言えば良いだけです。

スマホのAlexaアプリでは画面下部の「連絡」を選ぶことで、コミュニケーション画面を選び、電話する場合は「コール」を選択し、その後かける対象のデバイスを選択します。

 

f:id:ayanokouji777:20190120111533j:plain

Alexaアプリでコール

f:id:ayanokouji777:20190120111642j:plain

Alexaアプリでデバイスを選択

 

音質は非常に良い

今までにも、連絡を取る方法として、ネットワークカメラの活用をご紹介してきました。

ayanokouji777.hatenablog.com

ayanokouji777.hatenablog.com

これらの場合は一方的にこちらから遠距離介護先の映像は見えますが、むこうからはこちらを見ることはできません。また、音声に関しても、タイムラグが起こるなど、長い会話をするのには現実的ではない状態でした。

しかし、Echoの場合は、通常の電話並みといってよいレベルではないかと思います。なにかを見せながら話をしたいなどのときには、是非Echoを活用してみることをおすすめします。

 

高齢者側は何も操作しなくても良い「呼びかけ」機能

さきほどのAlexaアプリの画面には「コール」以外に「呼びかけ」というものがあります。電話の場合は、高齢者側のEchoからコール音がし、高齢者はそれに対して、「アレクサ、電話をとって」ということで、ビデオ電話が始まります。

高齢者にとって「アレクサ」というのも言いにくい人もいるでしょうし、その場合は、一方的につながる「よびかけ」機能が有効です。

こちらの場合は、応答を待つことなく、映像がつながります。

もちろん、許可する設定が必要。詳しくは公式HPを参照してください。

www.amazon.co.jp

 

まとめ

モニターがついたことにより、スマートスピーカーの可能性はますます広がりました。

今まで、高齢者にないか説明するときに電話での通話だけでは説明しにくかったときも、モニターにより表現力をあげることにより説明できることも増えるでしょう。

また、モニターを使ったスキル(スマートスピーカーのアプリ)も続々増えています。

私もスキル開発者として、介護に活用できる、モニター対応スキルを考えていきます。

ayanokouji777.hatenablog.com

介護エンジニアがAmazon Echo(アマゾンエコー)のAlexa(アレクサ)スキル「うんこログ」を作った話

Amazon Echoとは

Amazonが発売しているスマートスピーカー(以下「スマスピ」)です。
初めて当ブログでAmazon Echoの記事を書いたのはもう1年半以上前になります。

 

ayanokouji777.hatenablog.com

 

 

 

 

この1年半で、スマスピは急速に普及していきました。
Amazon EchoGoogle Home、LINE Clovaを中心とし、低価格帯の製品も販売されているため、皆さんの中でもお持ちの方も多いのではないでしょうか。

もっとも、「持っているけど、ほとんど使っていない。」や「ラジオとして使っている」といった意見も多いようですが、1年半前の状況と比べると、認知度はケタ違いです。

 

スマスピと連携して操作できる家電も増えてきてますし、出来ることはどんどん増えていきそうです。
以前、Alexaエバンジェリストの方がおっしゃってた「今はスピーカーという形になっていますが、いろんな製品に入れていくことを目的としている。」という言葉どおり、
音声認識、音声操作は今度拡大していくと考えています。

 

今までスマスピの記事をいくつか書いているとおり、音声認識、音声操作は、高齢者、障碍者にもとても有効です。
スマホやPCは使わなくても、会話をすることで、今まで出来なかったことが出来ることこそ、アクセシビリティの高い生活と言えるのではないでしょうか。

 

ayanokouji777.hatenablog.com

 

スキルとは

スキルとは、スマホでいうところの「アプリ」になります。
Google Homeの場合は「アクション」が正式名称ですが、ここでは「スキル」とします。)
Google Play ストア」や「App Store」のように、「Alexaスキル ストア」「LINE Clova スキルストア」があります。
Google Homeはストアという名称はついておらず、「できること」というメニューになります。)

 

スキルは自分でプログラミングすることで開発することができます。
言った言葉に対して、なにかを処理したり、返答したりする部分を自由に開発できます。
今回は、Amazon Echoに対応した、Alexaスキルを開発し、公開しました。

 

なぜAmazon Echo(Alexaスキル)を選んだか

Amazon EchoGoogle Home、LINE Clovaの全てでスキルを開発することができます。
LINE Clovaは最近(2018/07/18)になってスキル開発環境がオープンになったので、
それ以前から開発を考えていたため、LINE Clovaは除外となりました。
(今現在は、Clovaスキル開発を勉強しています。)

 

もともと初めは、Google Homeの開発をしていました。
Google Homeでは、Dialogflowというもので、対話モデルを作るのですが、その操作が直感的でわかりやすかったためです。
また、普段スマスピを使っていて、Google Homeの方が認識率が少し高いように感じたので、どうせ作るなら、Google Homeかなと思いました。

 

ネットで情報を集めつつ開発をしていたのですが、わからないことが多く、正直頓挫してしまいました。

 

しかし、その後、「Alexa Skill Awards(アレクサスキルアワード)(以下、「アワード」)」というスキルのアワードが開催され、
それに伴い、ハンズオン、ハッカソンなどのイベントが多く開催されました。

 

alexaskillawards.jp

 

アワードでは、グランプリの他、部門賞というのがあり、そこに「シルバー部門」なる賞がありました。


高齢者の暮らしを豊かにするスキルを募集します。


ITを使って、高齢者の生活向上を目的としている私の考えに一致するので、これに応募することに決めました。

Amazonのすごいところは、全国各地に「JAWS」と呼ばれるユーザーグループのコミュニティがあり、定期的に勉強会が開かれています。
私も以前からちょこちょこ参加させてもらい、非常に勉強になりました。

 

このコミュニティというものは、介護でいうところの、地域包括ケアシステムの4つの「助(自助・互助・共助・公助)」のうちの互助にあたるものだと考えています。

 

www.city.itabashi.tokyo.jp

 

コミュニティというのは素晴らしい文化だと思います。
今まで参加したコミュニティを運営されている方の中には、
「インターネットに繋がってないコンピューターと コミュニティに参加していないIT業界の人は同義」とおっしゃるほど、今後の社会で重要になってくると思います。
(地域包括ケアシステムとコミュニティについては、いつか記事を書いてみたいと思っています。)

 

うんこログの目的

私が開発したスキル「うんこログ」は、遠距離介護をされている方用に
高齢者宅のトイレで使われることを想定しています。

 

高齢者:「アレクサ、うんこログをひらいて」
アレクサ:「うんこログにようこそ。うんこの色を茶色、赤色、白色、灰色、黒色から教えてね。」
高齢者:「茶色」
アレクサ:「健康なうんこです。すばらしい!(拍手)今日も一日頑張ってね!」

 

高齢者にとっては、毎日トイレでうんこをするときに、うんこの色で健康をチェックします。
私はいずれスマスピは各部屋に配置されるくらいになると考えており、
そうであれば当然トイレにも配置されることになるため、トイレ用のスキルを作りたかったのです。
また、普段はスマスピを使わなくても、トイレという他にすることもないような状況だと
スマスピを使ってもらえるかなと思ったのも理由のひとつです。
IoTも始めのころ、トイレ使用状況確認など、トイレを舞台にすることが多かったですが、これはおそらく電源の確保が容易なためです。

 

上記の会話が完了すると、Amazon.co.jpに登録されているメールアドレスにメールが届きます。
件名:うんこログからのお知らせ
本文:今日のうんこの色は茶色でした。お手すきの時に、ご連絡してあげてくださいね。

 

メールを受け取るのは、遠距離介護をしている方です。
これにより、毎日トイレしているかを見守ることが可能です。

ちょうど、象印の電気ポットを使えば、メールが届く、みまもりほっとラインのトイレ版のようなものです。

 

www.mimamori.net

 

現在、多種多様な「見守り」と呼ばれるシステムが存在します。
靴底にGPSを内蔵したり、離床マットにより高齢者が起床したかを判断しアラームするなどを見ていると、もちろん高齢者のためなのでしょうが、なにか一方的だと感じることがありました。


見守られる方も、健康チェックのためのような、なにかメリットがないと、続けられないかと思い、高齢者、見守り側の双方の生活に寄り添うスキルになってくれればと考えました。

 

f:id:ayanokouji777:20180901151955p:plain

https://www.amazon.co.jp/%E7%A6%8F%E6%9D%91%E6%B5%A9%E6%B2%BB-%E3%81%86%E3%82%93%E3%81%93%E3%83%AD%E3%82%B0/dp/B07GYL1632/ref=sr_1_37?s=digital-skills&ie=UTF8&qid=1535760817&sr=1-37

 

www.youtube.com

 

 

Echo Dot (エコードット) - スマートスピーカー with Alexa、ブラック
 

 

まとめ

今後も介護スキルを開発していきます!
今はLINE Clovaスキルの開発を勉強していますので、出来たらまたご報告したいと思います。

 

Amazon Alexa開発ガイド Alexa対応スキル&AVS対応アプリの作り方 (AI & TECHNOLOGY)

Amazon Alexa開発ガイド Alexa対応スキル&AVS対応アプリの作り方 (AI & TECHNOLOGY)

 

 

 

 

 

 

 

 

【介護ロボットONLINE】知らないと損をするかも!ネットでできる介護の情報収集方法

介護ロボットONLINEにて記事を寄稿しました。

約十年間、介護業界で情報収集してきた方法をご説明しております。
まだまだ書きたいことがあるので、あと何回か続く予定です。

お読みいただけると幸いです。

 

kaigorobot-online.com

AWS IoT エンタープライズボタン(AWS IoT Enterprise Button)+IFTTTで家族みんなにLINEメッセージを送る

連絡手段を増やしましょう!

日々、ご家族の介護をされている方は、ひとりで抱え込むことなく、できるだけ多くの協力者をつくって、負担を分担していきましょう。そのために、今までBOCCOやネットワークカメラの記事を書いてご紹介させていただきました。

kaigorobot-online.com

kaigorobot-online.com

 

ユカイ工学 BOCCO ボッコ

ユカイ工学 BOCCO ボッコ

 

ネットワークカメラはこちらから連絡をとれますし、BOCCOは介護が必要な方からも、こちらからも双方向で連絡することができます。今回は、介護が必要な方から連絡するためのガジェットとして、 AWS IoT エンタープライズボタンをご紹介したいと思います。

 

AWS IoT エンタープライズボタンとは

f:id:ayanokouji777:20180603093301p:plain

https://www.amazon.co.jp/AWS-IoT-%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%BA%E3%83%9C%E3%82%BF%E3%83%B3-%E2%80%93-%E3%82%92%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB%E3%81%AB%E3%80%82/dp/B075FPHHGG/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1527906395&sr=8-1&keywords=iot+button

ボタンを押すことで、メールやSMS(ショートメッセージ)、独自の処理を行うことができます。一人への連絡ではメールやSMSで良いですが、家族みんなに連絡したいとなれば、LINEのグループへメッセージを送れるようになれば、効果的です。

今回は、IFTTTを利用しLINEにメッセージを送ってみましょう。

 

f:id:ayanokouji777:20180603092517p:plain

 

IFTTTの設定

ifttt.com

IFTTTのサイトに行き、以下の手順で、WebHookをトリガーとして、LINEメッセージを送る設定を行います。

新しいAppletを作っていきます。トリガーとなる「this」をクリックします。

f:id:ayanokouji777:20180602113434p:plain

「Webhooks」を選択します。

f:id:ayanokouji777:20180602113441p:plain

トリガーはひとつしかないので、「Receive a web request」を選択します。

f:id:ayanokouji777:20180602113533p:plain

イベント名をつけます。今回は母が使うのを想定し、「mother_pressed」という名前にしました。

f:id:ayanokouji777:20180602113618p:plain

これで「this」は完了です。次はアクションとなる「that」をクリックします。

f:id:ayanokouji777:20180602113640p:plain

「LINE」を選択します。

f:id:ayanokouji777:20180602113746p:plain

こちらもひとつしかにので、「Send message」を選択します。

f:id:ayanokouji777:20180602113849p:plain

選択すると、以下のような画面が表示されます。

f:id:ayanokouji777:20180602113927p:plain

「Recipient」に「LINE Notify」を追加しているグループを選択します。

今回は「家族」というグループを選択し、「母さんがIoTボタンを押したよ」というメッセージにしてみました。

(背景色がいきなり変わってますが、これは後から編集で行ったためです。)

f:id:ayanokouji777:20180602113935p:plain

LINEとIFTTTの連携はこちらの記事などを参考にしました。

ferret-plus.com

最後に「Finish」をクリックします。

f:id:ayanokouji777:20180602113942p:plain

ここまででIFTTTは完成していますので、テストしてみましょう。

Webhooksの画面を開き、右上の「Documentation」をクリックします。

f:id:ayanokouji777:20180602113953p:plain

そうすると、keyやHttpレクエストのURLが表示されます。

URLの{event}は先ほど設定した「mother_pressed」になります。

f:id:ayanokouji777:20180602114000p:plain

ブラウザからURLをたたいてみて、LINEにメッセージが来たら成功です。

f:id:ayanokouji777:20180602114007p:plain

 

AWSの設定

dev.classmethod.jp


こちらのサイトを参考に設定を行います。

ただ、今回はこちらのサイトのようにSMSではなく、Lambdaを実行させます。

f:id:ayanokouji777:20180602115523p:plain

f:id:ayanokouji777:20180602115536p:plain

f:id:ayanokouji777:20180602115548p:plain

そして、肝心のLambdaの処理は、GetでHttpリクエストを行うだけです。

この部分、プログラミングが必要となりますが、こちらの方をお手本に、URL部分を先のLINEでテストしたURLに変えます。

dstsukky.hatenablog.jp

 

さぁ、AWS IoT エンタープライズボタンを押してみよう

実際の動画がこちらになります。

youtu.be

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。Lamdbaのプログラミングさえ書ければ色々なことが可能です。また、IFTTTを使うことで、そのハードルも下げられます。

 

AWS IoT エンタープライズボタンはBOCCOと違い、電源も不要なため、コンセントがない場所でも使用することが可能です。(Amazonの説明を見る限り2000回まで使用可能なようです。)体が不自由な方でも、ボタンを押すことができれば連絡をとる手段ができるので、有効ではないかと思います。

 

介護エンジニアとして、AWS IoT エンタープライズボタンを介護への活用を今後も考えていきます!

 

紛失防止タグMAMORIOで高齢者を見守る!?

社会問題化する認知症者のひとり歩き(徘徊)

近年、認知症によるひとり歩き(徘徊)が社会問題になっています。

警察庁によると、認知症またはその疑いによる行方不明者が、年間で1万5千人以上存在すると報告されています(*)。また近年では、ひとり歩き中の高齢者が電車にはねられ死亡し、鉄道会社側が家族に損害賠償を求めた例も記憶に新しいです。

*参考:警察庁平成 28年における行方不明者の状況

 

はじまりつつある見守りサービスの実証実験、しかし実用化にはまだ遠い?

そのような社会問題に対して、さまざまな取り組みがなされ始めています。

認知症ひとり歩きによる事故や行方不明者の増加を防止するため、現在、さまざまな市町村、企業、大学で見守りサービスの実証実験を行っています。それらの見守りサービスの、基本的な仕組みは以下のとおりです。

1.介護者はスマホに専用アプリをインストールし、タグ(ビーコン)を登録する。
2.高齢者にタグを持たせる(靴底にタグをつけるようなことも。)
3.街中にあるタグ感知器が高齢者のタグを感知し、タグの位置情報をサーバーに送る
4.街中にいるボランティアのスマホ(あらかじめ専用アプリをインストール済み)もタグを感知し、タグの位置情報をサーバーに送る
5.サーバーから介護者のスマホ高齢者の居場所を通知する

www.alsok.co.jp

 

こうした取り組みは、認知症者の増加にともなって、今後全国に広がっていくと考えられます。しかし、現時点ではまだ実証実験段階ということもあり、実際に活用するにはもう少し時間がかかりそうです。

この見守りサービスと同様の仕組みをもっているのが、実は今回ご紹介する「紛失防止タグ」なのです。

 

すぐ真似できそうな代替案の紹介

紛失防止タグとは、スマホや財布、鍵などにつけておくことで万が一落としたとしても発見率を上げてくれる画期的な製品です。
どういう仕組みかというと、紛失防止タグとスマホBluetoothなどで接続されており、落とした際にスマホとタグの距離が一定以上離れた場合に通知してくれるというものが一般的です。

実際に使っている紛失防止タグの紹介

私が実際に使っているのは、「MAMORIO」という製品です。
ヨドバシ.comやAmazonでいますぐ購入可能です。

 

 

f:id:ayanokouji777:20180526115632j:plain

一般的な鍵より小さいMAMORIO

 

ちなみに以前は「TrackR」という製品を試してみました。

ayanokouji777.hatenablog.com

 

 

MAMORIOの紹介

さきほどの仕組みのとおり、この製品はアプリを使っているユーザーや感知器が多ければ多いほど見守りの目が増えることとなるため、見つけられる可能性が高くなります。

また、MAMORIOはAmazon Launchpadというスタートアップ商品扱うカテゴリでランキング大賞2017に選べれており、大手鉄道会社や商業施設等にMAMORIO Spotと呼ばれる感知機器の導入実績があります。

support.mamorio.jp

 

紛失防止タグの活用方法の考察

介護を実際にしている場合、突発的な対応は日常的に発生します。たとえば、スーパーに要介護者と出かけた際に、トイレに寄ろうとしたが、バリアフリー化したトイレがなかったために、車いすを離れたところに置いたら、車椅子を紛失したことが実際ありました。
今なら、車いすにも紛失防止タグをつけていたら防止できていたかもしれません。

MAMORIOではできませんが、他製品(TrackRなど)でスマホでの操作により、タグから音を鳴らせる機能があります。例えば、転倒しそうになっている要介護者を補助するために、そのとき手にしていたものに意識がいかなく、気がつけば先ほどもっていたものはどこに置いたか忘れることが私にはありました。
そのとき、持っていたものにタグがついていたら、音を鳴らし探せていたかもしれません。

見守りサービスの代替として、紛失防止タグを家族の靴や上着などに着けておけば、見守りの役割を果たしてくれるかも知れません。

 

実際に使ってみたメリット・デメリット

・メリット

小さいサイズのため、いろんなものにつけられる
私は鍵につけて使っています。サイズが小さいので違和感なく持ち運べます。

f:id:ayanokouji777:20180526120327j:plain

MAMORIOのアプリ画面

 

 

・デメリット

Bluetooth接続が途切れるときがある。
スマホBluetooth接続する製品はよくあり、イヤホンなどは普及していると思いますが、環境やスマホとの相性により、なかなか接続できなかったりすることも多く、MAMORIOが近くにあるのにもかかわらず、「近くにありますか?」という通知がくることも多々ありました。Bluetoothイヤホンでたまに音とびするのも困りますが、MAMORIOの場合は、近くにあるのに、たびたび通知が来ることがあり、そうなると結果的に信用しなくなり、本当に紛失したときの通知も見逃してしまう恐れがあります。

 

f:id:ayanokouji777:20180526120752j:plain

近くに会っても、「近くにありますか?」と聞いてくる

 

アプリがいつのまにか終了していることがある。
スマホ上のアプリはバックグラウンドで絶えず起動し、タグとBluetoothで通信を行っています。そのため、スマホによっては数時間たつと、メモリが圧迫したためなのか、いつのまにかアプリが終了していることがありました。紛失した際に、数時間前の位置情報しかなく、それが紛失したときの最後の状態なのか、紛失する前のアプリが終了したときの状態なのか判断ができなくなります。

 

電池交換のタイミングがわからない。
「バッテリー診断」という機能はありますが、私が試した限りでは表示されたことがありません(これも前述のBluetoothの接続相性?)。バッテリー交換は、MAMORIOがBluetoothを発信しているかどうかで判断しているので、遠距離介護の場合だと、要介護者が持っているMAMORIOの状態を把握することができません。私が使った経験上だと8ヶ月ほどで電池がきれました。

 

私の結論としては、現状見守りサービスの代替としては使えません。Bluetooth接続が途切れるときがある」「アプリがいつのまにか終了していることがある」というデメリットは見守りとしては致命的だと考えるためです。また、モノならともかく、見守り対象はヒトであるため、動くとさらに「Bluetooth接続が途切れるときがある」可能性も高いです。

ただ、紛失防止としては使えそうです。デメリットであげた、「Bluetooth接続が途切れるときがある」「アプリがいつのまにか終了していることがある」というのは、タグと自分のスマホの関係でのことで、MAMORIO Spotのような感知機器が公共機関にひろまっていけば、そこから自分のスマホに教えてくれる機能は大変便利です。

 

まとめ

まだまだ使い勝手が良いとは言い切れず、正直お守りのような感覚となっているのが正直なところです。ただ、いろんなところで実証実験を行い、精度が向上していけば、ユーザー数や感知器の設置が増え、見守りや紛失防止に役立てられるはずです。まずは紛失防止として、使ってみてはいかがでしょうか。

 

 

 

【介護ロボットONLINE】スマートロック活用で考える在宅介護

介護ロボットONLINEにて記事を寄稿しました。

スマートロックは少しずつですが、普及していくと思っています。

お読みいただけると幸いです。

kaigorobot-online.com

SwitchBot(スイッチボット)とスマートスピーカーを使って自己責任でガスファンヒーターをつける

ガスファンヒーターはすぐ暖かくしてくれる

随分暖かくなってきましたが、まだまだ寒い日もありエアコンなどの暖房器具を使う機会も多いと思います。私はガスファンヒーターを愛用しています。エアコンとガスファンヒーターのコスト比較のサイトなどを見ると、ランニングコストとしてはエアコンの方が良いようですが、圧倒的に暖かくなるスピードはガスファンヒーターの方が上ですし、乾燥もしくにいように思います。高齢者は乾燥しやすいので、ガスファンヒーターを使うのも良いかもしれませn。

 

エアコンを遠隔操作するにはスマートリモコンで

外出先から戻る前に遠隔で自宅の暖房器具をつけて部屋を暖かくしておくといったケースは昔から聞きますが、最近のスマートリモコンと呼ばれる製品により、より身近になってきたように思います。

 

リンクジャパン スマートリモコンLink Japan eRemote EREMOTE RJ-3

リンクジャパン スマートリモコンLink Japan eRemote EREMOTE RJ-3

 

エアコンにはリモコンがついていますが、リモコンからエアコンには赤外線で通知して操作をしています。スマートリモコンも赤外線によりエアコンやテレビなどの操作をしています。また、これらの製品はAmazonEchoや GoogleHomeなどのスマートスピーカーと連携することで、声で操作が可能です。

 

ガスファンヒーターを遠隔操作するには

ガスファンヒーターにはあまりリモコン付きの製品はありません。リモコンがあっても、停止や温度調整だけで、開始をすることができません。これは安全面を考慮しているためのようです。しかし、寒い朝の布団の中からや、ハンズフリーでの声で、ガスファンヒーターをつけれるようになれば、便利になるのではないでしょうか。

ただし、あくまで自己責任です。

 

SwitchBot(スイッチボット)でボタンを押す

SwitchBotという、ボタンを押すという機能に特化したデバイスがあります。 

 SwitBot単体ではスマホからBlueToothにより操作となりますが、SwitchLinkを使えば、外出先からスマホで自宅のSwitchBotを操作することが可能です。

 

 

 SwitchBotをガスファンヒーターに取り付け

付属の両面テープでSwitchBotをガスファンヒーターに取り付けます。

f:id:ayanokouji777:20180321141421j:plain

f:id:ayanokouji777:20180321141504j:plain

アプリをスマホにインストールします。「ガスボット」という名前にしました。

(後述のAmazonEchoとGoogleHomeとの連携もしています。)

f:id:ayanokouji777:20180321142237j:plain

 

スマホから操作してみます。


SwitchBotをスマホから操作

 

 スマートスピーカーからSwitchBotを操作

これで外出先から操作することは出来ましたが、布団の中から声で操作もしたいので、スマートスピーカーと連携させます。

まずはAmazonEchoから。

f:id:ayanokouji777:20180321142130j:plain

 


SwitchBotをEchoから操作

GoogleHomeでも。

f:id:ayanokouji777:20180321142611j:plain


SwitchBotをGoogleHomeから操作 NG

なぜかうまくいきません。仕方がないので、名前を変えてみました。

ここでの名前はGoogleHomeでの名前となるので、ここで変更したからといて、AmazonEchoの方の名前は変わりません。

f:id:ayanokouji777:20180321142833j:plain

https://youtu.be/FPAGojvpxbA


SwitchBotをGoogleHomeから操作 OK

今度はうまくいきました。なんどやっても「ガスボット」では成功しませんでした。

AmazonEchoもGoogleHomeも、うまくいくときは何度やってもうまくいきますが、そうではないときはずっと失敗で、実用的かといわれると疑問を持ちました。

 

まとめ

もちろんガスファンヒーター以外の照明のボタンなどでも使用可能です。ただし、どんなボタンで可能かといわれると、そうではありません。私はもともと洗濯機につけようと思っていました。洗濯機は結構騒音もしますし、夜などにすると近所迷惑となるので、昼に会社から操作しようとしましたが、やわらかいタイプ(「ポチッ」ではなく「ペチャッ」)のボタンでは使用できませんでした。

ただボタンを押すということだけなのに、遠距離介護や会社にいるため、どうしてもできないというケースもあるのではないでしょうか。可能性は感じるので、もっとより良い活用法を考えていきたいと思います。