介護×IoT

IT,IoTによる具体的な(在宅)介護への活用方法を発信!

LINEのスマートスピーカーClova Friendsは高齢者の寝室などからLINE無料通話をするのに向いている

Clova WAVEとClova Friends

LINEはClova WAVEというスマートスピーカー(スマスピ)を以前から販売していますが、2017/12/13からClova friendsも販売が開始されました。Clova WAVEは以前に記事にしましたが、今回はClova Friendsについて介護への活用を考えてみたいと思います。

ayanokouji777.hatenablog.com

 

Clova Friendsは親しみやすいデザイン

Friendsは熊と鳥をモチーフとしたデザインをしています。今までのスマスピはあくまでスピーカーという立ち位置からか、あまりこういった可愛いデザインのものは見られませんでした。個人的にはコミュニケーションロボットのように、人型にしたほうが親しみやすくなるし、家庭をターゲットにしているスマスピはデザインも重要になると考えています。

clova.line.me

今回、私は熊型のブラウンを購入しました。

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FriendsはWAVEの単なる廉価版ではない!

Google HomeとGoogle Home miniやAmazon EchoとEcho dotのような、いわゆる価格を抑えた廉価版は存在します。しかし、friendsはそういった、単なる廉価版の位置づけではないように思います。確かにFriendsにしても、他と同様、スピーカーの性能が劣っているなどはありますが、WAVEで出来ないことが出来る機能があります。それがLINE無料通話の発信です。

 

LINE無料通話のための設定

無料通話のために設定は簡単です。アプリから設定を行います。

LINEアイコンを押下します。

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無料通話を使用すると設定します。

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発信する友達を追加し、その友達の呼び名を設定します。Friendsへは「だれだれに電話して」という事になるので、その際の呼び名を設定することになります。

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Friendsで電話した感想は

実際に私も友達にLINE電話をしてみました。スマスピは電話と違って、すぐ近くで話すわけではないので、受けて側からは、ちょっと遠くから話されているように感じるとのことでした。かける側は全く問題感じませんし、電話を持っているわけではないので、なにか他のことをしながら話すことができるのがすごい便利でした。やはりスマスピの最大の利点は手がフリーになることです。手がフリーとなるので、高齢者の介助をしながら、声で連絡をかけたり、なにか調べたり、音楽をかけたりなどのことが出来ることは最大の利点です。介助している最中にスマホで電話したり、何かを調べたりなどはなかなか厳しいものがあります。

 

プライバシー空間ではネットワークカメラよりスマスピが有効になる

私はネットワークカメラでの見守りは有効であると考えており、実際に複数台を使っています。

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最近のネットワークカメラはスピーカーやマイクを内蔵しており、双方向で会話が可能です。ただ、やはりカメラということで、寝室やトイレなど、プライベートな空間に置くのは、さすがに家族であっても抵抗があるものです。そこでFriendsのような会話ができるスマスピを置いてはどうでしょうか。スマスピであれば、言葉さえしゃべることができれば、それこそ寝たきりの方でも外部に連絡することが出来ます。また、トイレで高齢者の介助中に助けが欲しいときも、介助で手がふさがっていても、声で呼ぶことが可能となります。

 

まだ、着信はできない

LINE無料通話ができますが、現状発信するだけで、着信はできません。ただ、今後対応予定とのことで期待したいと思います。

 

まとめ

スマスピは手がフリーな状態で使えること、また外部と連絡できることで介護への活用が期待できると考えています。価格もセールが頻繁にやっていますし、安価に手に入れやすいと思います。是非一度使ってみることをおすすめします。

Google Home(グーグルホーム)のマルチルームグループ機能で家族全体に助けを呼ぶ

スマートスピーカー(スマスピ)は家庭に入り込む

以前の記事にも記載しましたが、Google Homeを新規に追加する場合、設置場所にダイニングルームなどを選択します。これは明確に家庭に入り込む狙いだと考えます。

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Google Home miniであれば価格も6千円(税別)なので、各部屋に置くことも現実的ではないでしょうか。特に2017/12/03現在、楽天ビッグカメラツクモなどでは半額セールにより3千円(税別)となっています。

akiba-pc.watch.impress.co.jp

 

Google Home間での連絡はブロードキャスト機能で可能(日本未対応)

各部屋にあることで、例えばトイレで、または緊急時に助けを呼べば、各部屋のGoogle Homeからその旨を流すことができれば、介護にも役立つことは容易に想像できます。その機能が「ブロードキャスト」です。

www.itmedia.co.jp

 

ブロードキャスト機能をマルチルームグループ機能で代替

ブロードキャスト機能はいずれ日本でも対応するとは思いますが、現状日本では使用することができません。しかし、複数のGoogle Homeに一斉に音楽を鳴らす、マルチルームグループ機能は日本でも機能するため、この機能で代替することを考えてみました。

マルチルームグループ機能自体はGoogle Play Music上の音楽ファイルをあらかじめ設定したグループに同時に再生する機能です。

japanese.engadget.com

 

Google Pay Musicに自前のファイルをアップする

Google Play Musicは、Amazon MusicやLine Musicなどと同様、月額定額制の聞き放題の音楽ストリーミングサービスとしてご存知の方も多いことと思います。しかし、Google Play Musicは月額契約をしなくても、クラウド上に最大 50,000 曲まで自分の音楽ファイルをアップロードする機能を使用することができます。windows付属のボイスレコーダーや、スマホのアプリなどで、「助けて!早く来て!」と録音し、MP3などのファイルを作成します。サポートしているファイル形式はこちらをご覧ください。

support.google.com

 

Google Play Musicでプレイリストを作成する

Google Paly Musicの音楽をGoogle Homeで再生する際は、ファイルごとでは再生できません。プレイリストを作り、そのプレイリストに音楽ファイルを追加し、Google Homeではそのプレイリスト名を指定することになります。今回は「SOS」というプレイリストにしてみました。

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Goolge Homeでグループを作成する

アプリからグループを作成し、機能してほしいGoogle Homeを追加します。今回は「ホームグループ」という名前にしてみました。

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マルチルームグループ機能でホームグループの音声を流す

ちょっとわかりにくいのですが、「ねぇ グーグル ホームグループでSOSをかけて」と言い、別のGoogle Home miniから録音した「誰か来てー 早く」と流れています。


GoogleHomeでマルチルームグループを試してみる

まとめ

個人的には、スマートスピーカーは一般的に普及していき、2,3年後にはひとりひとつ、または一部屋にひとつあるという状況が現実になると考えています。高齢者向けのサービスなど、介護にも役立つ便利なツールとなるはずです。

 

 

Google Home(グーグルホーム)のようなスマートスピーカーは介護の役に立つか

GoogleHomeは販売中

GoogleHomeは2017/10/06に販売されました。以前に記事にした、amazon echoやline waveと同様のスマートスピーカーです。

ayanokouji777.hatenablog.com

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価格は14,000円(税抜)ですが、ビッグカメラでは同時購入でお得になるキャンペーンも行っています。ちなみに発売月の2017/10末までなら、2台で2万円、実質1台1万円のキャンペーンも行われていましたが、現在はこのキャンペーンは終了しています。

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GoogleHomeMiniも販売中

廉価版となるGoogleHomeも2017/10/23に発売されました。無印とminiの違いは価格はもちろんですが、音質も結構違います。

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MiniはスマホタブレットPCで用いられる汎用のUSB端子を採用しており、そのため外付けのモバイルバッテリーを利用できるため、
屋外でも利用できます(もちろんネット接続は必要なため、wifiまたはスマホ等からのデザリングが必要)。ただ、こちらのブログを見る限り、結構ハードルは高そうです。

geekdays.jp

 

GoogleHomeは家庭での利用を想定している

GoogleHomeのアプリで設定しますが、その際、GoogleHomeをリビングなど、どこに置くかを設定します。

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私はGoogleHomeをダイニングルームに、miniをキッチンに設定してみました。

 

GoogleHomeでテレビをつける

テレビにchromecastをつけていれば、GoogleHomeに話しかけて電源をつけ、youtubeを再生させることも可能です。私なんかは結構感動してしまい、なかなかの未来感だなと感じました。

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福祉用具届出コードで福祉用具貸与価格の見える化は実現するか

2017年10月実施分から福祉用具届出コードで請求

本日は2017年11月07日ですので、レセプト期間真っただ中かと思います。2017年10月実施分、11月請求分からは福祉用具貸与(および介護予防福祉用具貸与)の請求時にはTAISコードまたは福祉用具届出コードが必要になります。それ以前は、TAISコードまたはJANコード、商品コード(ローマ字(メーカー名 ‐ 商品名))で請求していました。

 

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テクノエイドHPより

福祉用具貸与の単位数

福祉用具貸与以外の訪問、通所、入所サービスなどはその内容により単位数(=金額)が決まっています。しかし福祉用具貸与の価格については、他の介護保険サービスとは違い、単位数が決められていません。そのため、単位数は事業所ごとに異なり、市場価格から乖離した価格をつける悪質な業者も少なからず存在します。それらを適切なものにするため、コードを振ることで状況を把握、「見える化」を目指すのが厚生労働省の考えです。このことは「福祉用具貸与価格の全国的な状況の把握について(介護保険最新情報vol.602)」で通達されました。

http://www.roken.or.jp/wp/wp-content/uploads/2017/08/vol.602.pdf

 

暫定コードは「99999-999999」

前述の「福祉用具貸与価格の全国的な状況の把握について(介護保険最新情報vol.602)」を見てもわかるように、非常にタイトなスケジュールとなっているため、暫定的に「99999-999999」で請求することも可能となっています。

http://www.techno-aids.or.jp/visible/pdf/03_welfare291019.pdf

 

見える化」の目的は?

IT業界では以前から「見える化」というのはバズワードのように使われ、現在ではIT業界にかかわらず、一般的にもつかわれるようになったように思います。「業務の見える化」「稼働率の可視化」などといったように使われています。さて、見える化の目的は何でしょうか。見えること自体は目的ではなく、見えることにより、改善につなげることだと私は考えます。今回の福祉用具届出コード(あるいはTAISコード)では、福祉用具を特定し、全国的な価格の把握をし(=見える化)、価格を適正にすることが目的だと思います。

 

価格を適正=同一価格?

市場価格から乖離した価格をつける悪質な業者はもちろん是正しなくてはいけないですが、全国各地の福祉用具事業所の価格を同一価格にすることはおそらく不可能です。なぜなら、事業所への卸価格は大手と中小では違うのが現実ではないでしょうか。つまり、大手事業所へは大口の顧客となるため、福祉用具の製造メーカは卸価格を抑えることがありえます。対して中小事業所へはそれよりも高い価格で卸されます。卸値が違うのに、貸与価格を一律にしてしまうと、中小の利益がますます減り、結果、中小事業所は事業を持続できなくなります。

 

まとめ

福祉用具は介護サービスの中でも特殊といってよいのかもしれません。「平成29年介護事業経営実態調査結果」においても、他サービス種類と比べても高い利益率となっており、今後も様々な法改正が行われると考えられます。福祉用具のIoT化は今後必須だと個人的には考えており、それと併せて法改正も注視していきます。

 

www.mhlw.go.jp

WAVEを使って、会話でLINEを送る

WAVEは本日2017/10/05正式販売

ここ数日、スマートスピーカー関連のニュースがとどまることを知らない状況になっているようです。以前にAmazonEchoを引き合いに、スマートスピーカーの介護への活用方法に関して考察しました。

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ayanokouji777.hatenablog.com

AmazonEchoは予想通り、年内に日本で発売されるようです。

amazon-press.jp

また、Google Homeは2017/10/06に発売されます。

japanese.engadget.com

WAVEはもともと8月末に先行販売されていましたが、本日2017/10/05正式販売されました。

 

WAVEは進化していっている

8月末に届いたWAVEにできることは、音楽を聴けること、時間を聞けることくらいで、正直がっかりした覚えがあります。しかし、その後、8時にアラームを鳴らしてといったアラーム機能であったり、テレビをつけてといった、音声リモコンの機能など、WAVEは機能をふやしていきました。今後は音声メモやカレンダー機能も実装されるるようです。

japan.cnet.com

 

LINEメッセージを送る機能が実装されました

そして、本日、LINEメッセージを送る機能が実装されました。まずはこちらの動画をご覧ください。

youtu.be

そしてその結果が以下のLINEメッセージです。

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あらら、「会社帰りに卵を買ってきて」といったつもりなのですが、「会社帰りか孫を買ってきて」になってしまいました。その前の「明日はこっちに来てな」は正しく送られてきたのですが。

 

LINEはもはやプラットフォームと考えるべき

LINEは今や2億人の人に使われ、そのアクティブユーザー率は70%を超えるなど、単なるメッセンジャーアプリを超えて、プラットフォーム化しているといっても過言ではありません。今までスマホがないばかりにLINEで連絡を取れなかった高齢者なども、会話するだけでメッセージを送れるなら、使っていけるのではないでしょうか。電話するほどでもない、ちょっとしたこと、手が空いた時にでも聞いてほしいこと、それらをWAVEにより伝えることが可能です。

 

まとめ

スマートスピーカーはスマホの次と言われていますが、ここ最近のニュースを見る限り、LINE、GoogleAmazonが矢継ぎ早に製品をリリースするのを見るに、やはり生活になくてはならないものになっていくのではないでしょうか。Amazonでも買えるようになっています。介護においても、会話で様々なことができる、このガジェットを活用していく方法を考えていきたいと思います。

 

 

国際福祉機器展(H.C.R)で介護システムを見てきました

国際福祉機器展(H.C.R)は東京ビッグサイトで開催

2017年09月27日~09月29日まで東京ビッグサイトで開催されていました、国際福祉機器展H.C.Rに行ってきました。

www.hcr.or.jp

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国際福祉機器展の分類一覧

国際福祉機器展では、以下のような分類で様々な製品がありました。

  • 移動機器(車いす等)
  • 移動機器(杖・歩行器等)
  • 移動機器(リフト等)
  • 福祉車両・関連機器
  • ベッド用品
  • 入浴用品
  • 入浴用品
  • トイレ・おむつ用品
  • 衣類・着脱衣補助用品
  • コミュニケーション・見守り機器
  • 建築・住宅設備
  • リハビリ・介護予防機器
  • 義肢、装具
  • 日常生活支援用品
  • 介護等食品、調理器具
  • 福祉施設・住宅環境設備・用品
  • 感染症等予防用品
  • 在宅・施設サービス経営情報
  • 出版、福祉機器情報

今回はその中でも「在宅・施設サービス経営情報」に分類される、介護システムについて記載していきたいと思います。

 

介護システム=介護保険請求システム?

私が知る限り、ながらく介護システムといえば、NDソフトウェアとワイズマンの二強であったように思います。ここで言う、介護システムとは介護保険報酬請求システム(レセコンシステム)と同意と言えます。しかし近年は記録に特化したシステムが多く見られるようになりました。初めてそれ気づいたのは、富士データシステムです。大阪のバリアフリー展や東京の国際福祉機器展でも大きなブースで出展されています。7,8年前のバリアフリー展で、大きなブースといえば、やはりNDソフトウェアとワイズマンでしたが、今や同等かそれ以上のように思います。

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他社システムとのシームレスな連携

保険請求機能はorcaや他ベンダーと連携することにし、記録機能により注力するような、ロジックやブルーオーシャンシステムのような企業も出てきています。これらの企業の大半はAzureなどクラウドサービスを利用しています。対してレセコン、電子カルテのシステムは、一部クラウドされているものも近年出てきましたが、まだまだオンプレミスが大半です。

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モバイルファーストを前提とした洗練されたUI(デザイン)

これら記録に特化している会社は当然タブレットスマホで操作することがほとんどである想定からか、非常に洗練されたデザイン、操作性を有しているように見えます。たまにみかけませんか、なぜこんなにボタンが小さいのか、誤操作させようとしているのかと思えるほどの配置になっている画面。これらはレセコンベンダーが今まで通り、PCの操作の延長線上で設計しているからのように思います。レセポンシブデザインが当然の時代でこれでは厳しいと言わざるを得ないです。

 

介護システム企業としてどう考えるべきか

個人的にはそれぞれの得意分野に注力して、それらがシームレスに連携し、ユーザーがこの機能はこのシステムでと選択できるのが望ましいですが、正直そんなことは現実的ではないのかもしれません。ユーザーを掴んでいる企業が全ての機能を開発し、そのためになんとか最大公約数の尖りのない丸いシステムが出来上がってしまうようになってしまいます。

 

まとめ

私は介護システムを開発してる側の人間ですが、色々考えさせられることが多くありました。ユーザーである事業所様、エンドユーザーたる利用者様に貢献できるシステムであることは当然ですが、企業としてどうしていくか、どういう方向性で将来を見据えてシステムを構築していくかも考えていかなければならないと感じました。

KIROBOmini(キロボミニ)と会話してみました。

名古屋にて購入してきました

以前記事にしたとおり、kirobo miniを購入しました。

ayanokouji777.hatenablog.com

現在、kirobo miniはWEB注文し、愛知、東京のTOYOTAの営業所等で購入ができます。

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アプリ起動中は会話可能

あらかじめスマホからBlueToothでペアリングを行います。アプリを起動して、会話します。現状、バックグラウンドでアプリを動かして会話ということはできないようで、以降の動画は、別のスマホにて撮影しました。

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Kirobo miniを充電中は口が赤く点滅します。マニュアルいわく、ごはんを食べていることを表現しているとのことです。


kirobo mini 充電中


Kirobo miniと会話してみました

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